栄区セーフコミュニティ 申請に向け、大詰め 5ヵ年の行動計画も公表
栄区は「栄区セーフコミュニティ活動を推進するための行動計画」を策定し、6月20日に公表した。こどもの安全や災害への備えなど、7項目についての現状と課題、中期・長期目標のほか、目標達成のために2013年度から17年度に実施する主な取り組みなどが示されている。区はこの計画をもとに世界保健機関(WHO)協働センターに提出する「認証申請書」を間もなく作成する予定で、今年度中の認証取得を目指している。
地域の現状や課題を明確にし、区民や関係機関、行政などが連携して原因などを分析、地域ぐるみで事故や致命的なけがなどを予防する活動を継続して行っていく「セーフコミュニティ」。この活動はWHO協働センターが推進しており、同センターが示す指針に沿って取り組んでいる世界各国の都市や地域を厳正な審査の上で認証している。
栄区は2010年3月に韓国で行われたセーフコミュニティ国際会議で活動の開始を表明。以後、地域の課題に基づいた「子ども安全」「スポーツ・余暇安全」「交通安全」「暴力・虐待予防」「高齢者安全」「災害安全」「自殺予防」の7分科会とデータ分析などを専門に行う「傷害サーベイランス」分科会を設置し、活動を行ってきた。
昨年6月にはWHO協働センターが区内での取り組みを視察し、中間審査を行って「活動は高く評価できるが、プログラムをより充実させ、効果の検証を行う仕組みを作る必要がある」との講評を得た。
今回の行動計画は、この中間審査の結果を踏まえ、11年度の実績をもとにまとめたもの。認証取得後は毎年同センターに報告書を提出、5年ごとに審査を受けて、再認証を得る必要があるため、再認証取得までを見据えた5カ年計画になっている。栄区のセーフコミュニティ担当者は「日本は海外に比べて安全で目に見える成果を出すのは容易ではないが、5年後の再審査では成果を求められるため、より厳しくなる」と話し、行動計画をもとに活動が充実していくことに期待する。また、地域の課題などに変化があった場合は、分科会で検討し、適宜対応していくという。
行動計画の冊子は現在、区内の公共施設で配布中。栄区のホームページでも見ることができる。区民一人ひとりが計画を把握し、一丸となって取り組むことが求められる。
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