栄区は12月6日からあーすぷらざで、小学生が童話に親しむイベント「童話知り隊」を開始した。さらに、読書推進事業として「読書貯金通帳」を作成。区民の読書活動を推進するため、さまざまな活動に取り組んでいく。
横浜市が今年4月に施行した「横浜市民の読書活動の推進に関する条例」。これに基づき、各区では読書活動推進目標の策定を進めている。栄区では今年度中に目標をまとめる予定で、策定作業が進められている。
目標策定に先駆けて始めた読書推進イベント「童話知り隊」は小学生が童話に親しむことで、読書に取り組むきっかけを作ろうと企画された。全3回のイベントで、区と数年前から交流のある山形県高畠町が童話作家・浜田廣介さんの出身地であることから、浜田さんの代表作「泣いた赤鬼」をモチーフとした。
第1回は、茅ヶ崎市在住の絵本作家・佐々木貴行さんの作品の朗読劇などを実施した。朗読劇では佐々木さんの創作作品などをスクリーンに投影し、役者が朗読。パーカッションによる演出も加えられた作品を参加者は楽しんだ。その後「泣いた赤鬼」にちなんで、鬼の飛び出すカードを作成し、最後には「泣いた赤鬼」のDVDを鑑賞した。
今後は参加者に向けて本の紹介や図書館ツアーを行い、最終的にはそれぞれがオリジナルの童話を作って栄図書館に展示する。
読書を記録して習慣に
さらに、区では区民にとって読書が習慣となることを目指して読書記録を記入できる冊子「読書貯金通帳」を作成した=写真下。これは本のタイトルや著者、感想などを記入できるもので、区内の図書貸し出し施設の地図も載せられている。
市では小学生に読書記録を記入できる「はまっ子読書ノート」を配布しているため、区ではこの通帳を特に中学生以上の世代に使用してもらい、読書を習慣にしてほしいと考えている。
また、栄図書館の菊川一広館長によると一部の区民から読書履歴を見たいという声があったが、図書館では本を返却した段階で履歴が消えてしまい見ることができなかった。こういった状況を踏まえて菊川館長は「読書がすでに習慣になっている人にも使ってもらい、記録として残してもらえれば」と話している。
現在、この通帳は栄図書館や区内3カ所の地区センターなどで配布している。
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