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全国高校総合文化祭 "彫る"書道で特別賞 六浦在住・井上さんの刻字

文化

公開:2011年10月6日

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約半年かけて製作した受賞作㊨と井上さん
約半年かけて製作した受賞作㊨と井上さん

 第35回全国高等学校総合文化祭福島大会の書道部門で、横浜創学館高校の井上礼子さん(3年)の刻字作品が特別賞を受賞した。今年は東日本大震災の影響で、作品のみを収集して審査を行う形だったが、全国トップの作品が集う権威ある大会で、嬉しい受賞となった。

 「うれし涙が自然に流れてきた」―。受賞の一報を9月初旬に聞いた六浦在住の井上さんは、涙とともに先生や両親、部員たちへの感謝の気持ちがあふれてきたと話す。製作期間、約半年。高校時代の集大成ともいえる大作は、全国で約40点しか選ばれない賞を得た。顧問として二人三脚で作品づくりをサポートしてきた竹中浩一教諭は、「鳥肌がたった」と受賞の喜びを表現する。

 縦136・3cm×横34・8cmの板に書かれた受賞作は、コバルトブルーを背景に金色の「生々流転」の文字が浮かび上がる。書道の作品は一般的に半紙に書くが、刻字は板に彫って形作る。書いて、貼って、彫って、彩色し完成へと導く。

 「創作作品なので、本人のよさが出るような手本を心がけた」という竹中教諭の手本で、井上さんは何百枚もの「生々流転」を書いた。彫る段階では、ノミの使い方から学ぶことに。ノミで彫る音がうるさいので、他の生徒がいない土曜や日曜しか製作できなかったが、「まったく苦じゃなかった。毎日作品が変わっていくので、楽しくてたまらなかった」と笑顔で振り返る。筆のかすれなど細かい表現はデザインカッターで再現。文字の持つ「清清(すがすが)しさ」を表現する彩色で仕上げた。

 完成した作品は同年12月の県高等学校総合文化祭第47回書道展に出展。約1000点の作品が集まる中で「高文連会長賞」を受賞し、先の全国大会への切符を手に入れた。

 「創学館が同大会に参加するようになって10年目の節目だったので、気合が入っていた」と竹中教諭。卒業後は専門学校への進学が決まっている井上さんだが、「小さくてもいいから、また刻字を作りたい。これからもどこかで書道と繋がっていられれば」と話した。

県総合文化祭で展示

 受賞作は10月29日(土)から、県立音楽堂(西区)で開催される神奈川県高等学校総合文化祭で見ることができる。また、来年2月には全国大会の受賞作品を集めて、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)でも展示する予定だ。
 

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