金沢区・磯子区版 掲載号:2011年10月20日号
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親元を飛び立つ息子と 箱入り娘を持つ「ミゾソバ」 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

 ミゾソバは区内の河川敷や山林の湿った場所に群生するソバの仲間です。昔は食糧飢饉(き きん)の救荒食(きゅうこうしょく)として栽培され、実をそばがきのようにして食べていたようです。現在ではほとんど利用されず、野生化しています。

 花を見ると、白色に淡紅色を帯びた花弁のように見えるのは萼で、花弁はありません。また開いた花だけでは目立たないので、蕾や開花した後も、同じような色合いを保ち、昆虫にアピールしています。

 ミゾソバは水のある場所に生育しているため、増水や土砂流等によって流されないための対策を、しっかりと準備しています。茎の下から特別の枝を土の中へと伸ばし、潜って土中で閉鎖花(へい さ か)をつけ、自家受粉により種子を作り、環境の変化に対応できるように進化しました。このため、親と同じ遺伝子の種子(箱入り娘)を持ち、親と同じ環境で育っていきます。

 一方、地上での花は、昆虫による他家受粉をし、親と違った遺伝子の種子(飛び立つ息子)を作り、鳥に運ばれ新しい環境へ旅立った方が成功率が高くなります。地上でできた種子は、地下でできた種子のようにいつまでも親の「ソバ(・・)にいたい」などと甘ったれたことは言いません。
 

かつては救荒食として栽培されたミゾソバ
かつては救荒食として栽培されたミゾソバ

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