「能に触れる教室」が1月13日、富岡小学校(大橋広行校長)で行われた。シテ方金春流能楽師で称名寺薪能の演者でもある櫻間右陣さんを迎え、6年生約140人が伝統芸能の「能」を体験した。国語の授業では、すでに狂言の「柿山伏」を勉強しており、この出前教室を楽しみにしている児童も多かったという。
当日はまず、金沢区を舞台にした能「六浦」と「放下僧」を紹介。参加児童全員で、「六浦」の謡(うたい)を大きな声で吟じた。また、実際に扇を持った、仕舞の稽古も。希望者数人は櫻間さんの動きをまねながら、姿勢から足の運び、扇の動きなどに挑戦した。
能面を実際に付ける体験コーナーでは、8人の代表者が能面をつけ、ほかの児童の笑いを誘った。だが、その視界の狭さにはとまどい気味。「舞台上で顔を動かすわけにはいかないので、見えないところは想像して歩くように」という櫻間さんのアドバイスを受け、能面をつけた児童たちは慎重に歩を進めた。体験した児童は「プロの人は、すごく見えにくいのに演技できて、さすがだと思った」と感想を話した。
さらに、舞台でも使用する能装束の着付けも体験。鮮やかな色の装束に、児童たちからは「かわいい」「きれい」などの声が聞かれた。櫻間さんは、「能がこれから何百年も続くかどうかは、君たちの『大事にしよう』という気持ちにかかっている」というメッセージで締めくくった。
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