金沢消防署は5月28日、水難事故を発見し通報・救助活動を行い、人命救助したとして、大槻徳房さん(51)=大和市=、若山賢明さん(64)=乙舳町=、浜下光洋さん(63)=同=の3人に感謝状を贈った。
この事故は4月11日、乙舳町先の野島運河で発生した。「『ジャポン』という大きな音がして、振り向いたら人が浮かんでいるのが見えた」と話すのは、通報者の大槻さん。勤務先からの帰宅途中、野島公園駅でエレベーターに乗ろうとした際、事故に遭遇し、すぐさま通報した。
連絡を受けた消防局は、無線で出場を指令。これを傍受していたのが、地元消防団員の若山さんだった。「無線はいつでも聞いている。場所が近いので、妻と外を見たら、男性の頭が見えた」と振り返る。
「浜ちゃん手伝って」―。近所に住む浜下さんにこう叫ぶと、自己所有のプレジャーボートを起動させ、2人で飛び乗った。現場でおぼれかけていた男性を引き揚げ、ほどなく到着した消防に引き渡した。
こうして、3人のとっさの判断が奏功し、人命が救われた。
「火事場のバカ力」
表彰を受けた大槻さんは、「とにかく男性が無事でよかったです」とほっとした表情。勤務先の済生会若草病院(平潟町)医事課長の長崎俊和さんも、「話を聞いたときはびっくり。彼のまじめな人格が一つの命を救ったんだと思います」と称えた。
素早い連係プレーで救助した若山さんと浜下さんは、「ツーといえばカー」というほどの親友。2人は、「救助できたのは火事場のバカ力。お役に立てて光栄です」と受賞を喜んだ。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>