「ふるさと大道の風景をつくる会」事務局長として歴史資料館の再整備に取り組む 岡 望(のぞむ)さん 釜利谷東在住 63歳
「触れる」資料館 目指して
○…大道小学校内にある歴史資料館のリニューアルに向け、整備を進める「ふるさと大道の風景をつくる会」の事務局長を務める。小学校の創立50周年を記念してトンボ池を作ってから19年。トンボ池という「点」は、近隣を流れる侍従川の清掃活動といった「線」に広がり、いまや「大道村プロジェクト」と名付けられた「面」の動きに発展した。「小学校と地域の人が密接に協力しあっている。特殊性のあるすごい地域だと思う」と胸をはる。
〇…区内へ引っ越してきたのは、15年ほど前。「毎日、侍従川を見ながら通勤していました。鳥や魚が思った以上に生息していて、驚いたのを覚えています」と振り返る。やがて三男の「地域活動をしたい」という思いから、親子で「侍従川を守る会」に参加するようになった。書類作成や企画など事務作業をこなすうち、いつのまにか会の中枢で活動するように。粘り強い交渉力と正確な事務処理能力で、会にとって無くてはならない存在になった。
〇…7月からは同小のはまっこふれあいスクールのチーフに就任。資料館の整備作業を含め、月曜日から土曜日まで学校で過ごす。さらに日曜日は他の資料館に出向いたり、歴史を調べたりと一週間まるごと「大道村漬け」の毎日だ。「地場の人間ではないが、活動に参加することで、素晴らしい人に出会えた」とも。特に共感するポリシーを持った相川澄夫会長を「師匠」と慕っているという。
〇…歴史資料館のコンセプトは「触れる・体験できる」こと。「見るだけではつまらない。実際に使うことで得られることは大きいはず」と話す。9月からは、資料館の道具を使った脱穀や餅つきなどの体験講座を企画している。「市の歴史博物館の学芸員も、貴重な品がたくさんあると太鼓判を押してくれた。ゆくゆくは金沢区のシンボルになるような資料館にしたいですね」。「面」の動きは留まることなく広がり続ける。
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