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10周年を迎える海洋研究開発機構横浜研究所の所長を務める 瀧澤 隆俊さん 南区在住 64歳

公開:2012年9月27日

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心動かす南極の自然

 〇…かつて世界一の称号を手にしたスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を擁する海洋研究開発機構横浜研究所(金沢区昭和町)。誕生10周年を迎える節目の今年4月、所長に就任した。世界一を狙うために作られ、結果を残した地球シミュレータ。「2年間、世界一の座についたのは研究所の誇り。オリンピックで選手たちが常に金メダルを目指すように、1番と2番では雲泥の差がある。上を目指すからこそ技術革新が生まれる」とねぎらう。

 ○…1957年、第一次南極観測隊が南極大陸に上陸した。そのニュースに日本中が沸く中、北海道という大自然で育つ少年に夢の種が生まれた。「南極に行きたい」―。漠然とした夢は、海洋研究者として実績を積み重ねる中で現実となった。「人里離れた、まさに自然だけがある地」とその魅力を表現する。特に好きだったのは夏。「何にもない冬から、一気に凝縮された命が解放される」。その変化の大きさに心を動かされたという。

 〇…40代で初めて南極の越冬を経験。「大変といえば大変だけど、生活自体が面白かった。1年半滞在したが、帰りたくなかった」と振り返る。意外にも南極で一番大切なのは「人間関係」だという。「コックさんや技術者、通信関係など都市の生活をコンパクトにしたのが昭和基地。閉ざされた中で、人とうまくやらないと仕事にならない」と温和な笑顔を見せる。

 〇…毎年のように北極に観測に行っていた90年代後半、肌で地球温暖化を感じた。「氷が減って、船で行ける部分が毎年増えるのを目の当たりにした」と実感を込めて話す。横浜研究所はこうした温暖化や地震調査など、地球規模の課題に取り組んでいる。「研究・開発だけでなく、地味だけれどデータセンターの役割もある。莫大なデータは公開され、世界中の研究に利用されるんです」。全世界の研究者を支える自負が、穏やかな表情に浮かんだ。
 

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