横浜・八景島シーパラダイス 新施設 3月にオープン 自然環境との共存目指す
今年開業20周年を迎える「横浜・八景島シーパラダイス」に3月、新施設がオープンする。人が自然の海と触れ合い、海と共に成長していくという「海育(うみいく)」をコンセプトに据え、同時に環境改善も図っていく。
舞台は自然の海。「遊んで学んで食べられる、天然水族館」と題し、来場者が海と触れ合える仕掛けをつくる。
島内のセントラルベイ(約7300平方メートル)は、実際に泳ぐ魚を浅瀬で掴み獲り体験できるよう整備。季節の魚が泳ぐ釣りエリアも設け、獲った魚をその場で調理して食べる「食育」の機会も提供する。本来の生物の姿が観察できる海中遊覧船や海中カメラも導入。多方面からの海育を目指す。
アトラクションも充実させる。クジラ型の電動ボートで海に出て、そこで暮らすイルカに会いにいく体験型アトラクションになる予定だ。新施設に隣接する海上エリアにオープンする。
環境改善がベース
布留川信行社長は「ベースは環境改善。海との触れ合いも魚を通した食育も、綺麗な海でないとできない」と話す。
そのために、まずセントラルベイの環境改善・水質浄化に着手。カキやナマコなどの浄化作用を持つ生物を入れ、その様子を可視化することで環境改善の重要性を啓発する狙いだ。
同時に海洋を利用した温室効果ガス削減を進める。これまで地球温暖化対策の中心だった森林による二酸化炭素の吸収(グリーンカーボン)に対し、2009年の国連環境計画の報告書は海洋生物の二酸化炭素吸収(ブルーカーボン)の重要性を指摘。自然界の55%がブルーカーボンとした。新施設はこの作用に注目。横浜市と協働して貝類や藻類を育成し、ブルーカーボンを活用した環境改善を進めていく。布留川社長は「首都圏の横浜でやるからこそ価値がある。大勢の人が本来の日本の海を体感できるのでは」と話していた。
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