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“個(こ)”育てから“多(た)”育てへ 孫育てシニアが増加

社会

公開:2013年5月2日

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平日は夕食を差し入れするイク子さん(左)
平日は夕食を差し入れするイク子さん(左)

 夫婦共働きが増加する中、「孫育て」に注目が集まっている。「孫育て」とは、祖父母世代が息子・娘の子育てを手伝うこと。近年、「仕事が忙しくて休めない」「時間外保育はお金がかかる」などの理由で、子育て世代が自分の親に助けを頼むケースが増えているという。

 区内西柴に住む引地イク子さん(69)のもとには毎朝、近隣に住む長女・片柳真由美さん(43)からメールが入る。「今日はひじきとカレーをお願いします」――夕飯のリクエストだ。2歳と5歳の娘がいて共働きの真由美さん夫妻にとって、イク子さんはなくてはならない存在。子どもの具合が悪ければ預かるほか、洗濯物を取り込んだり食事を届けたりと1日3回は真由美さん宅に行くという。

 イク子さんが子育てを手伝うのは、自身も社会に出て働きたかったという思いがあるから。「女でも仕事をもって自立すべき。そのための協力は惜しまない」と話す。それでも、交通事故で不自由になった夫の世話との両立は、体力的に大変な時も。「でも夫や娘を支える姿を見せることで、伝わることもあるはず」と笑顔を絶やさない。

 「孫育て」に積極的なのは、女性だけではない。野島町の戸倉貞夫さん(72)は、週3回ほど孫の陽菜乃(ひなの)ちゃんを保育園まで迎えにいく。その後、母親が仕事から帰ってくるまでの2〜3時間を一緒に過ごすという。「定年になってすることがないから丁度いい。一緒に公園にいったり、充実しています」と戸倉さん。「卒園まであと2年。体が持つかな」と笑うが、陽菜乃ちゃんとの時間が毎日に活力を与えているようだ。

 育児サイト「孫育て上手」編集長の棒田明子さん=市内在住=は、「どんな形であれ、親だけの”個育て”より、他人を含めて多くの人と関わる”た育て”のほうが、子どもにとってプラス」と祖父母世代が子育てに参加するメリットを説く。「ただあくまでも子育ての責任者は親。必要とされる”サポート役”にまわることがうまくいくコツです。頼られ過ぎにも要注意ですよ」とアドバイスしている。

保育園のお迎えをする戸倉さんと孫の陽菜乃ちゃん
保育園のお迎えをする戸倉さんと孫の陽菜乃ちゃん

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