6月4日から10日は「歯と口の健康週間」。金沢区歯科医師会の松井伸道会長に歯の大切さや健康との関わりについて聞いた。
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――全国的に虫歯の子は減ってきているようですね。
松井―はい。12歳の永久歯の平均むし歯本数は1999年に2・92本だったのに対し、2010年で1・28本。私自身も、学校歯科検診で子どもの歯を診ているので、状況がよくなってきていることを実感しています。虫歯の予防意識が一般に浸透してきた結果だと思います。
――区歯科医師会でも、無料歯科検診などを通して積極的に歯や口腔内の啓発活動を行っています。
松井――検診は予防意識を高めるいい機会。特に妊産婦無料歯科検診は予防啓発の原点です。お母さんの意識が高いと子どもも予防を自然にできるようになります。また1回の検診で済ますのではなく、かかりつけを持つことをおすすめします。「かかりつけ歯科医がある人の方が長寿」という統計もあるんですよ。
――口腔内の状態は、全身の健康と密接な関係があるそうですね。
松井――近年、データが次々と出てきています。特に歯周病は、全身の疾患に影響を与えます。歯周病菌の中でも歯周ポケットの奥にいる嫌気性細菌は、心筋梗塞や肺炎を引き起こすことも。口腔内の衛生状態で手術後の回復日数に差が出ることも分かってきました。健康に生活できる期間を長くするため、歯と口腔内の健康づくりは欠かせないもの。「ちゃんとケアしておけば…」と後悔しないよう、毎日の予防と定期的な検診を心がけたいですね。
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