「勉強どころじゃなかった」―。1944年の大道小学校の開校に伴い、六浦小学校から6年生で転入した「一期生」の長野迪雄(みちお)さんは当時を思い出して語る。
授業は机と椅子がそろわないため体育座りで受けた。一人一杯の給食の雑炊も米が少なくほとんど水のようだった。夜には空襲警報が鳴り響く日々だったが、「欲しがりません、勝つまでは」という教育が徹底されており、「文句すら頭に浮かばなかった」という。
それでも楽しかったというのは、同じく一期生の萩原郷文さん。「当時は上級生が下級生を可愛がり、いじめは考えられなかった」と振り返る。安田昭治さんは「戦時中の教育を良いとは思わないが、助け合いの精神については今の児童に伝えるべき大切なことだと思う」と話した。
昨年9月、児童らに当時の様子を伝えた3人。「今後も経験を伝えたい」と意気込んだ。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>