2014年度が始まるにあたり、本紙は林琢己金沢区長(53)にインタビューを行った。林区長は今年度を「未来を切りひらく年」と位置付け、「ICTの活用などでチャレンジを続けていきたい」と意欲を見せた。
――昨年度は「金沢防災”えん”づくり事業」として、災害時の共助体制の強化を図りました。
「災害時に何らかの協力をしてくれる事業者を募った『かなざわ強助隊』には、半年で30の登録がありました。また、地域防災拠点の指導員を養成する実践的訓練では、拠点同士のつながりを醸成できました。さらに、産業団地や医療機関などとの連携を深めるとともに、無線機を配備し、連絡体制の強化を進めました。これは予想以上の地域のご協力を頂いたという点で、120%の成果といえます。
今年度は津波避難施設の建設・完成を予定しています。区役所、公会堂、消防署の建て替えも進め、ハード面でも『防災に強いまち』にしていきたいと思います」
――ICT(情報通信技術)の活用にも積極的ですね。
「昨年8月、『かなざわ育なび.net』を立ち上げました。行政が持つデータを誰もが使いやすい形で提供するのがオープンデータですが、その利用例を示せたと思います。多方面からも評価する声をいただきました。今後もオープンデータを進め、民間がデータを利用し新たなアプリを開発するなど、活性化の一つとなることを期待します。ICTは地理を超えて協働がかなう技術。観光だけでなく防災や生活面でも可能性があるので、活用法を模索していきたいです」
――大学や企業との連携も深まりつつあります。
「キャンパスタウン事業はすそ野が広がってきて、ワンステップ進展した感があります。今までになかった地元企業と学生の交流も生まれました。学生側も仕事内容で就職先を選ぶ傾向がでているので、就職につながればと思います」
――金沢区は横浜市の中でも人口減少・少子高齢化が進んでいますが。
「今年度の新事業として、子育て関連で、読書活動推進事業や保育所を中心としたスポーツフェスティバル事業、健康づくり関連で、働く世代への歯科健康教育を行います。子育て支援、健康長寿社会の実現を進め、多世代型のコミュニティー形成と地域活性化を目指し、環境未来都市にふさわしい街づくりを推進します。
少子高齢化が進む日本を持続可能な地域社会に変えるためには、行政も技術革新が必要。だからこそ、チャレンジし続けないと。今まで培ってきた『顔の見える関係作り』に加え『情報を通じた協働』を両輪として未来を切りひらく年にしていきたいです。
また、区の象徴的事業ともいえる『金沢まつり』が節目の40回を迎えます。実行委員会や幸せお届け大使の『ぼたんちゃん』と一緒に、盛り上げていきます」
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