県高校野球 横浜3季連続で県V 夏見据え、関東へ
県高校野球春季大会決勝戦が5月4日、保土ケ谷球場で行われ、横浜高校が向上高校(伊勢原市)を5―3で下し5年ぶり11度目の優勝をつかんだ。選手はあさって17日に横浜スタジアムで開幕する春季関東大会に出場。18日に茨城県2位の霞ヶ浦高校と対戦する。
決勝は4回、蔵谷耕平選手の適時二塁打で先制。5回にバントで出塁した浅間大基選手が二盗すると、根本耕太選手の適時打で追加点。その後も小技に足を絡め得点を重ねた。守りでは無失策。継投した4投手をもり立てた。終盤の粘りをみせた向上打線をかわし、昨夏、秋に続き3季連続で県を制した。
県王者も「泥臭く」
3月のセンバツでは初戦、八戸学院光星(青森)に5―9で大敗。渡辺元智監督(69)は、「今回も不本意な成績に終われば他チームの見る目が変わる。この春は大事な戦いだった」と話す。
「変わらなきゃいけない」――選手の誰もが悔しさを抱えていた。厳しい全国の壁に「力の差があるわけではない。日頃の甘さが試合に直結していた」と松崎健造主将は話す。話し合いを重ね、練習に取り組む姿勢を見直した。主力の高濱祐仁選手を中心に、守備では球際を強く意識し、打ち損じても全力疾走するように変化していったという。練習試合前のシートノックすらユニホームを汚す強豪・横浜の姿があった。松崎主将は「考え方が変わっただけでもプラス。あとは行動に移し、関東では普段の練習の成果を大胆なプレーで発揮したい」と誓った。
「常勝校である分、甲子園での期待が大きい」と話す渡辺監督は、投手力を課題に挙げる。今大会、エース・伊藤将司投手は、背番号「10」をつけて出場。全5試合を通し4人の投手を起用した。他投手を試せた点では収穫があったという。
松崎主将をはじめ、主軸の故障にも課題が残る。「年間を通して練習を重ね、強い精神力を養って臨んで初めて良い試合ができる」と渡辺監督は話す。どこまでベストな状態に近づけられるかが鍵を握る。
「関東ではいろんな戦力を試してみたい。多く戦えばチームの分析もできる。甲子園と同じ姿勢で臨む」と渡辺監督。松崎主将も「大勢が見に来る大会を、夏前に経験できることは大きい」と夏を見据える。「高校野球は夏で最後。今できることをしっかりやっていきたい」と口元を引き締めた。
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