六浦ボランティアネットワーク(浅井惠美子代表)は4月22日から4日間、宮城県気仙沼市など東日本大震災の被災地を訪問した。現地でサロンを開設し、傾聴ボランティアを実施。震災から3年たった今、「忘れない」ことの大切さを訴える。
「今ごろになって、夜眠れないし、怖い夢しか見ない」「やっと自分の苦しい経験や思いを言葉にできるようになった」――六浦ボランティアネットワークが仮設住宅の集会所に開いたサロンに集まった人々は、ぽつりぽつりと胸の内を打ち明けた。最初はぎこちなかったコミュニケーションに、きっかけ作りとして役立ったのが、「金沢区の和菓子」だった。
メンバーはサロン開設に先立ち、菓子の提供を県菓子工業組合金沢支部に依頼。加盟10店舗すべてが、快く了承してくれたという。大粒来(おおつぶらい)富雄支部長は、「各店自慢の和菓子を提供した。長く活動を続けるためにも、今後も支部全体で協力していきたい」と話した。
今回、現地を訪問したのはメンバーら8人。メンバーの一人、安井恵子さん(71)は、仮設住宅を出る人と残る人と、それぞれの立場が複雑になっている現状にふれ、「月日が経つにつれ、環境は変わっていく。生活が落ち着いてきた今こそ、心のケアが必要だと思う」と話す。
同ネットワークと気仙沼のつながりは2年前にさかのぼる。東北への支援活動の一環として特産品のワカメをお祭りで販売したことがきっかけだった。「一度、現地に行かないと」というメンバーの思いが実現したのは、昨年10月。5人で現地を訪れ、初めてサロンを開設した。今回は2度目の訪問。安井さんは「年2回はサロンを開きたい。活動を続け生の声を聞くことで、『忘れてないよ』というメッセージを伝えていければ」と話した。
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