5月30日、金沢区シニアクラブ連合会会長に就任した 小林 貞夫さん 大川在住 74歳
自信のもとは知識から
○…「シニアの皆さんが、普段から頭と体を使って、心身ともに健康でいられる組織に」と希望を話す。高齢化が進んでいるからこそ、高齢者が元気であれば、社会全体が元気になるという発想だ。「歳をとるほど難しいでしょうが、元気でいようと思い続けること自体が大事だと思います」
○…群馬県に生まれる。実家は2haという広大な土地を持つ農家で、子どもの頃の思い出の大半が「草むしり」「種まき」「稲刈り」だという。当時の性格を「恥ずかしがり屋で引っ込み思案だった」と自己分析。コンプレックスでもあったその性分を克服するために「大学進学」を志すようになった。「大学に行ってたくさん知識を蓄えたかった。知識さえあれば、自分の発言にもっと自信を持てるはずだと思ったんです」。大学進学後に待っていたのは「安保闘争」という時代の波。自身も学生運動に参加した。「当時は学問を通して世の中を見ていた。現実的に世の中を見る大人が許せなかったんでしょう」と学生らしい純粋さを懐かしむ。
○…政府系金融機関に勤めた。転勤先は全国津々浦々。「女房と子どもには寂しい思いをさせたが、自分も随分寂しかったですよ」。業務は債権管理が中心。債権者、債務者の両者が納得できるやり取りのためにも、「知識」が何より大切だという。「相手にメリットがある貸し借りでも、法的な裏付けや理屈をしっかり説明できなければ不審に思われるんです」。今もシニアクラブで何かを説明する折には、「かなり事前準備をするように心がけている」という。
○…植物が好きで、楽しみは槇の木の成長。「5年後には綺麗に生え揃う。そうなるととても綺麗なはず」とにこやか。ショックだったのは、親の形見だったという赤梅を今年枯らしてしまったこと。「綺麗だったのに。もういいかげん親離れしなさいということかな」と冗談めかし笑った。
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