六浦西地区町内会連合会の会長を務める 佐波 弘之さん 大道在住 67歳
温かな町に”変革”を
○…「変革」に熱を注ぐ。4月から19の町内会が所属する六浦西地区を束ねる。早速始めたのは毎月の集会で一つ、町内の良い取り組みを紹介すること。実際に足も運んで見学する。「19の良いことを集めて水平展開していきたい」と話す。ハートの奥にいつもあるのは「子どもやお年寄りに優しいまちづくり」だ。
○…生粋の「大道人」。ソフトテニス一家に生まれ、中学2年で市を制覇。県、関東で次々と頂点の座を奪った。「勝ったら次はその上と目標を変えた」。全日本では準優勝。「スポーツのトップは会社でもトップになれるという父の教えがあった」と笑う。入社した日本製鋼所ではその通り執行役員に。並行して務めたテニスのコーチではどの学校も市トップに導いた。「勝って初めて分かることがある」。失敗させない方法で変革を続ける――積み上げてきた経験が根底にある。
○…5年前、11年続けた西大道町内会の副会長から会長に就任した。「今度は人のために力を尽くそう」と定年前に潔く退職。「町内のことは隅から隅まで知っている。どこを改善すれば良いか分かっていたから全然怖くなかった」。昨年は初めて、夏休みに町内会館で「寺子屋」を開催。大学生や地元の元教諭に先生役を頼んだ。「共働きの両親のもと寂しい思いをした。子どもの目線に立つことで自分の振り返りもできた」としみじみ。今年は昨年を上回り、町内約7割の子どもが参加。「今やうちが寺子屋ですよ。放課後はピンポンの嵐。勝手に冷蔵庫を開けるわ…」と困惑するも、「アイスを用意している」とにっこり。寺子屋の枠を越え、地域の輪が広がることが何より嬉しい。
○…走り続ける毎日だが、全てを忘れる瞬間が畑仕事。「汗をかいて空っぽになれる」。究極の目標は、明るく、楽しく、温かなまちづくり。「いろいろやっていきますよ」。空っぽにした心をまた、変革のアイディアで満たしていく。
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