神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

パブリックコメント 意見提出、1.6万人に1人 低調傾向に「限界説」も

社会

公開:2015年1月29日

  • LINE
  • hatena

 横浜市が重要な計画を策定する際、市民の意見を聞く手段の一つとしている「パブリックコメント」(パブコメ)。過去10年、市民の意見提出者が50人以下だったものが4割を占め、平均で市民約1万6千人に1人の提出にとどまることが分かった。意見の反映率も約5%で、専門家からは「パブコメでの意見反映には限界がある」との声も聞かれる。

 市は市民との協働による市政の推進を図るため、2003年からパブコメを開始。重要と判断した32の計画を基本とし、それに準ずる計画でも行っている。

5人だけの例も

 実施する場合は、広報や市のホームページで告知。郵送やメールなどで1カ月間以上、意見を受け付ける。

 過去10年で実施した69計画で意見提出者が最も多かったのは、06年の「長期ビジョン素案」で、4715人から1万172件が寄せられた。ほかには、教育や交通に関する計画に意見が多く集まる傾向がある。一方、13年10月の「国民保護計画の変更」が5人(5件)にとどまるなど、提出50人以下が全体の約4割を占めた。1計画平均227人で、市民約1万6300人に1人の計算となる。

 市民局は「1人だけの意見でも、貴重なものもある」と人数や件数にこだわらない姿勢を見せる。しかし「周知方法の工夫が必要」と課題も口にする。

 14年9月に行った「中期4か年計画」のパブコメでは、計画案を説明した広報特別版を新聞折込で配布するなどした結果、502人から1162件が寄せられた。ほかにも、事前に説明会を開くケースもあり、同局は「大事な計画を市民に知っていただけるように努力したい」という。

反映率、約5%

 結果が公表されている14年度の9計画には合計で2659件の意見が出たが、実際の計画に反映されたのは4・6%の123件。反映されたものでも「文言やグラフを分かりやすくする」といった主要部分に関係のないものが多い。

 全国のパブコメに詳しい四日市大学の松井真理子教授は「市民が公式に意見を言え、回答が得られる手段」と言うものの「どこの自治体も計画案がほぼ固まった状態で実施しており、寄せられた意見を反映させるには限界がある」と話す。

金沢区・磯子区版のトップニュース最新6

「食」のシェア空間が完成

磯子区洋光台

「食」のシェア空間が完成

飲食店開業など支援

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

ランドセルを海外へ寄付

金沢区PTA連絡協議会

ランドセルを海外へ寄付

15の小中学校から352個

4月11日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月11日

4月から雇用率引上げ

障害者就労

4月から雇用率引上げ

市も企業啓発に注力

4月4日

磯子の小学生と交流

プロバスケ横浜BC

磯子の小学生と交流

初のホームタウン企画

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook