国内最大規模の公募展「第23回日本陶芸展」で、富岡西在住の羽鳥惠子さん(62/日本工芸会正会員)が入選した。全国から571点の応募があり、入賞は7点、入選は136点。「ベテランの先生も落選する実力派の公募展で入選したのは、とても嬉しい」と羽鳥さん。2年に一度行われる同展で、12年ぶり2回目の受賞となった。
受賞作は「採泥象嵌(ぞうがん)長方皿」。象嵌とは、ベースとなる土に線を彫り、別の土を埋め込んでいく手法。繰り返し複数の土を使うことで、繊細な模様が浮かび上がるという。羽鳥さんは「埋めている時には分からない模様が出るのが面白い」とこの手法を使った作品を数多く生み出している。
入選作は横55cm、奥行き27cm、高さ17cmの長方皿。焼き上げる際にゆがみやすい形だが、「この作品はすごくきれいな形にできた」と振り返る。形のみならず、黒土をベースにした色の調和と線のバランスが現代的な美しさを表現している。
金沢総合高校や関東学院大学でも講師も務める羽鳥さん。「次々と作りたいものが出てくる。陶芸が出来なくなったら、生きていけない」――その作陶意欲が尽きることはない。
なお、入賞・入選作などは4月2日(木)から7日(火)まで東京大丸百貨店11階催事場で展示される。
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