歴史ある金沢の地には、昔から地域に伝承されている民話が数多くある。そこで、金沢区民活動センターつながりステーションと金沢区が連携し、こうした民話を題材にした紙芝居を作成した。3月23日(月)、金沢区民活動センター「ゆめかもん」で初披露される。
今回制作された紙芝居は5作品。つながりステーションとして金沢区民活動センターの地域拠点の役割を担う「さくら茶屋にししば」(西柴)が2作品、「コミュニティ・サロン ほっこり」(東朝比奈)が1作品、残り2作品は金沢区役所の職員らが手がけた。
「地域に伝わる民話を、地域の手で次世代に繋いでいくことで、金沢区への愛着を育てたい」と区担当者は話す。5つの紙芝居は印刷され、区内全小学校や地区センター、コミュニティハウス、図書館などに配布された(一部施設で貸出可)。
また、3月23日には紙芝居を披露するイベントを「ゆめかもんフリースペース」(金沢区役所1階)で開く。時間は午後2時から3時30分まで。さくら茶屋とほっこりが制作した「赤い井戸」「身代わり観音」「くつもの狐」を上演するほか、作者や作成秘話なども合わせて紹介。参加希望者は直接会場へ。
地域の手で完成
さくら茶屋の紙芝居制作メンバーは、「地元・西柴に身近な民話を」という思いで、釜利谷にある「赤井の井戸」と称名寺に安置されている「身代わり観音」を題材に選んだ。「元になる民話があるからと簡単に引き受けたが、5・6回は書き直した」と苦笑するのは脚本の富田あさえさん(57)。「身代わり観音」の絵を描いた上野修世さん(54)は「当時の暮らしぶりが分からず困りました。約2カ月間かかった」と話す。だが制作に関わることで、知らなかった歴史を知ることができてよかったという。
富岡地区が舞台の昔話「くつもの狐」を制作したのは、妻がほっこりで調理スタッフをしている藤井俊男さん(67/磯子区在住)。元理科教諭で絵の経験はほとんどなかったが、2・3カ月かけて完成させたという。「舞台となった地域は、少年時代に遊びまわった田園風景と重なるのでは。短い話なので、かなり内容を膨らませた」と話した。
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