女の子が疑問を発すると、隣の男の子が「よくわかんない」と口にする。すると他の男の子が「みんなでやんないと謎は解けないよ」と呼びかける――。
並木ラボ(並木センターシーサイド内)で10月17日に行われた、「並木こども哲学」の様子だ。主催したのは並木在住の笹浪美緒さん(28)。「正解のない疑問」を、子どもたちにじっくりと考えてもらおうと、初めて開催した。
当日は約10組の親子が参加。笹浪さんはまず絵本を読み聞かせたあと、「頭に浮かんだ疑問を一緒に考えよう」と呼びかけた。子どもたちは最初は緊張していた様子だったが、一人が疑問を発すると徐々に発言の輪が広がっていった。最後まで多くの疑問を残していた子どもたちに対して、笹浪さんは「今日考えた『わからない』を、家に帰っておうちの人とよく考えてみてね」と伝えた。
笹浪さんは育児休暇中に、NPO法人「こども哲学おとな哲学アーダコーダ」が開催する講座で「こども哲学」を学んだ。同NPOによると、疑問を発信し深く考える時間をつくることで主体性や思考力を育むことが期待されるという。
現在2歳の娘を育てる笹浪さん。「家事に忙しいと、ついつい娘が発する疑問をごまかしてしまうことがある。改めて疑問を深める時間を作りたいなと思った」と話す。また笹浪さん自身、子どもの頃は自分の意見を言うことが恥ずかしかった経験がある。「子どもたちが安心して発言できるような場所づくりを、今後もしていきたい」と話す。
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