第6回梅原賞授与式が11月4日、横浜市立大学附属病院の修士講義室で行われた。受賞者は、同大学大学院医学研究科臓器再生医学の武部貴則准教授(28)=写真。ヒトiPS細胞を用い、三次元の肝・膵組織創出法を開発した。
ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が発見したiPS細胞をはじめ、様々な細胞を創出する技術が飛躍的に発展している現代。細胞の集団から成る「三次元組織」を創出することが次の大きな課題となっていた。大野茂男選考委員長は、「武部准教授は機能する肝・膵組織を創出することに成功し、広い分野に大きなインパクトを与えた。合理的な発想に基づく極めて独創的な成果」と受賞理由を述べた。また、来賓として出席した同大学の二見良之理事長は「世界の至宝」とその業績をたたえた。
武部准教授は受賞式に続いて行われた記念講演会に登壇。「iPS細胞を臨床に還元したい」という思いや研究の発想、経緯、内容、課題などを、分かりやすく説明した。
横浜総合医学振興財団(福浦)は2003年、梅原清氏から2億円の寄付を受け「梅原基金」を設立。これを財源に、研究成果が臨床に応用されることが期待できる高度の医学研究を厳選し助成している。梅原賞は助成対象から特に優れたと認定された研究者に贈られる。
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