横浜金沢ロータリークラブ(中田勇一会長)は3月14日、ラオスを訪れ、小学校に手洗い場を整備した。これは、現地で保健教育を進める慶應義塾大学の学生と連携して実現したもの。現地住民の衛生習慣の定着を目指す。
「クラブが世話役をしていたラオス人留学生を訪ねた時、貧富の差や農村部の劣悪な衛生環境に衝撃を受けた」と中田会長は話す。以来、3年前から会員が小学校を訪問しテキストや文具、机などを寄付してきた。
そんな中出会ったのが、慶應義塾大学看護医療学部の小池智子准教授。2012年から同学部と医学部、薬学部がチーム医療を深めるため、ラオスで研修を行ってきた。その一つが小学校で行う保健教育。だが、手洗いや歯磨き指導などをする一方「施設がなければその場限り。日常に定着するのは難しかった」と小池准教授。その事実を知った同クラブと連携が決定。「衛生教育は手洗いからと聞き、整備の支援を決めた」と中田会長は話す。自ら設計し図面を書き上げた。
「手洗い習慣の定着を」
今回訪れた、ラオス南部に位置するタテン群には手洗い施設のある小学校は一つもなかった。小池准教授は「都市部に比べ農村部は、きれいな水環境やトイレがなく感染性疾患にかかる人がまだ多い」と訴える。
完成したのは全長約6mの手洗い場。井戸水を地上にくみ上げるタンクから水が流れる仕組みだ。不具合が生じた際に修理できるよう、小池准教授が現地住民に工事を依頼。中田会長の図面に、現地の暮らしに合うよう住民の手で工夫を施し組み立てられたという。
訪問当日は会員3人と学生21人の手でパイプに穴を空け、水道を完成させた。また同クラブは歯ブラシや石けんなども寄贈。翌日は学生がラオ語の歌で手洗いを指導した。「手洗い習慣が定着し、子どもたちの家族にも伝われば」と小池准教授。中田会長は「村を豊かにしたいという子どもが育ち、栄えたら。今後も支援を続けたい」と話した。
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