神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

横浜出身稻留(いなどめ)仁さん 夢を乗せて全国の空へ ブルーインパルス飛行隊長

社会

公開:2016年6月16日

  • LINE
  • hatena

 横浜出身の航空自衛隊戦闘機パイロット・稻留仁(いなどめひとし)2等空佐(43)が、空自の中でも精鋭パイロットが担う6機の曲技飛行隊「ブルーインパルス」で4月から1番機飛行隊長を務めている。

 同隊が上空に描くスモークでの白い軌道は、1964年の東京五輪開会式で5つの輪を描くなど、様々な場面で見上げる人たちの心を魅了してきた。自衛隊基地での航空祭を中心に、全国のイベントでその技を披露するシーズンが5月から始まっている。「夢や感動、希望、笑顔を届けられるような隊でありたい」

音速の世界は最大7G

 音速に近い高速度で6機が連携して魅せるアクロバット飛行には、高い技術だけでなく7倍にもなる重力(7G)に耐えうる体力が要求される。自身の第一印象も「パイロットの目から見ても異次元。あんなのできるのかなと思っていた」と当時を振り返る。

 昨年、前隊長から技術を継承する「隊長付」としてブルーの一員に選ばれ、その技を1年かけて体に覚え込ませた。1番機は6機の先頭で全機の飛行の基準となる重要なポジション。「高度や速度はもちろん、風や雲、それから他の機体の状況も含めた、空全体を常に把握していないと」。全神経を集中させて飛行しているが、その一方で、「パイロットは皆、空が好きなメンバー。ちゃんと自分たちが笑顔でいることも、魅せるという上でとても大切」と表情を緩める。

アルバイト時代を経て

 横浜で生まれ育ち、上の宮中学(鶴見区)、港北高校を経て、日本体育大学へ。体育教師を目指して教員免許も取得したが、たまたま体験したグライダーで「空の気持ちよさ」に出合った。

 2歳上の兄・智(さとる)さんと同じ戦闘機パイロットを目指して、ゴルフ練習場などでアルバイトをしながら浪人時代を過ごし、3度目の試験で念願のコックピットに辿り着いた。「初めて教官なしで1人で飛んだ時に、『あぁこれを求めていたんだ』って実感して嬉しかったな」

「会場で感じてほしい」

 3年間の任期中は松島基地(宮城県)の官舎に暮らすが、まとまった休みには家族と車で横浜にも帰省している。小学5年と2年の息子たちにとっては「普段は優しいけど、人を傷つけたり物を大事にしない時には、厳しい父ちゃん」。

 シーズン中はほぼ毎週末、文字通り全国に飛び、「できれば会場で実際に感じてみてもらえたら」。強くしなやかな飛行で、空の魅力を伝えていく。

金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6

みなとみらいで「スター・ウォーズ」の世界を体感

みなとみらいで「スター・ウォーズ」の世界を体感

4月26日〜5月6日、イベント多数

4月19日

三溪園 重要文化財の内部を期間限定で特別公開

スポーツ&観光をPR

横浜市の魅力発信

スポーツ&観光をPR

特別『るるぶ』を発行

4月18日

「絹婚式」きもので撮影

「絹婚式」きもので撮影

横浜でイベント

4月18日

「弁護士が身近な存在に」

神奈川県弁護士会

「弁護士が身近な存在に」

岩田武司新会長が抱負

4月18日

5月2日にマーケット

メディカルホームグランダ金沢文庫

5月2日にマーケット

交流・憩いの場に

4月18日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook