京浜急行電鉄と横浜市立大学、金沢区が産官学で連携する「空き家利活用プロジェクト」で、7月26日に学生がアイデアをプレゼンテーションする「成果発表会」が開かれた。今後、京急電鉄は受賞アイデアの実現に向け、検討を重ねるという。
このプロジェクトは横市大国際総合科学部3年生の実習科目で、学生35人が6月から取り組んできた。対象となる空き家物件は、谷津町にある築39年の木造2階建てのアパート(約150平方メートル)。学生は、自分や若者が住みたいと思う住居を提案するため、地域住民や3者の協力を得ながら、まち歩きから現地調査、マーケットリサーチなどを約50日間にわたり行ってきた。さらにリノベーションプラン、コスト計算、収支バランスなどの実現性も検証し、発表に臨んだ。
成果発表会には京急電鉄の原田一之社長や國原章弘金沢区長、橫市大職員、近隣町内会会長ら約40人が出席。7つの班の個性あふれる発表を聞き、質疑応答のうえ審査した。
京急電鉄賞に選ばれたのは、留学生向けのシェアハウス「Multi Communication House」。今後増えるであろう留学生の住居が不足している現状を分析し、提案に結びつけた。原田社長は「留学生を迎え入れるにあたり、住まいは一つの課題。(選考にあたっては)実現性を一番に考えて選んだ」とコメントした。今後この案の実現に向け、さらに細かいプランの検討を行ったうえで、該当物件を改修していく予定だ。
金沢区長賞には、中学生の学習塾機能を備えた「ふくろくじゅく」が受賞。アルバイトと住居を一体化させたアイデアと、地域住民が作る夕食を学生、中学生、地域住民で囲む「多世代交流」が評価された。
ごはんでつながるシェアハウスを提案した「谷津ばあの家」は、横浜市大教育賞に。”おばあちゃんハウスキーパー”を雇い、古き良き日本の家を表現した。講評した中西正彦准教授は「高齢者の社会参加など現代的な問題に対し解消を図っている」とコメントした。
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