台風10号の通過に伴い豪雨被害に見舞われた岩手県に向け8月31日、横浜ヘリポート(福浦)から援助隊員を乗せたヘリコプターが飛び立った。これは支援や救助活動を行うため、横浜市消防局が同県久慈市へ派遣したもの。孤立した地域から13人を救助し、9月2日の午後3時頃に帰還した。
被災地の消防機関だけでは手におえない災害時に、地域を越えて集結する「緊急消防援助隊」。同局も隊員14人を派遣した。航空隊を乗せたヘリは、調査や方針を検討する指揮活動を援助する指揮支援隊7人を久慈広域連合消防本部に届けると、花巻空港に。翌日は、災害時の臨時医療施設となっている岩手県消防学校に、透析が必要な患者2人や岩泉病院の患者10人を3回に分けて搬送。往路を使い医薬品120kgも運搬した。最終日には、家族から「連絡がとれない」と依頼を受けた孤立地域に暮らす男性1人を捜索。救助を行い任務を終えた。支援にあたった航空隊の高橋一夫さんは「小さく分断された地域が山間部の広範囲に点在しており、時間を要するなという印象だった」と状況を話す。道路のカーブが崩れ、泥水が流れる川に流木が溜まる様子も確認したという。「ヘリコプターは三次元的に活動でき、迅速さが求められる場面に有効。状況に合わせ、地上から行けない場所はヘリで行く必要性が増すのでは」と話した。
災害や火災発生時の情報収集や救助活動などを担う消防ヘリ。横浜市の2機は昨年度、災害時に97回出動している。その内9回は市外への出動で、山岳や海での捜索救助活動だった。
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