横浜市立大学国際総合科学部の学生が取り組む「地域まちづくり実習」の成果発表会が10月21日、金沢八景キャンパスで行われた。3年生15人が3班に分かれ、宮城県南三陸町で行った5泊6日のフィールドワークを「横浜のまちづくり」にどう生かすかを後輩の2年生の前で話した。
担当教員の石川永子准教授は「被災から6年目の東北の現状は遠くからでは分からない。被災者のリアルな姿を知ってもらいたかった」と実習の企画意図を話す。また、南三陸町はコミュニティの団結が強く震災直後から支え合ってきた実情から、学生にも何かを感じてもらいたかったという。
「戸倉のこれから」をテーマに発表した模型班は、南三陸町出身で、震災の記憶を発信しているProject”M”の代表で神奈川大学に通う小野寺翔さんの協力を得て、昔の風景を模型で再現。現地の仮設住宅の住民や高校生らと交流し、模型にピンを刺しながら薄れゆく昔の思い出を話してもらった。また、民宿班は「民宿の魅力発信を通した観光の復興」、高齢者班は「高齢者の声からみえた6年目の現状と課題」を発表した。高齢者班の飯村夏美さんは、「震災の悲惨さや町の人のつながりを肌で感じることができた。また、実習の中で完結させるのではなく、横浜でいかに内容を還元・活用していけるか考えることの重要さを知った」と話した。
どの班も準備段階では、現地の反応が予想できず苦労したというが、「現地に入ってからは、指示をしなくても私の想像を超えてどんどんプロジェクトが走っていくのを感じた」と石川准教授は評価した。
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