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髪の毛を寄付する(上) ウィッグで自然な笑顔 この連載は全3回で、ヘアドネーションの現状について取り上げます。

経済

公開:2016年11月3日

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 病気やケガなどで髪の毛が抜けた子どものために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」。昨年12月に女優の柴咲コウさんがSNS上で寄付を報告して以来、注目を集めている。取り組みの現状や課題、横浜市での動きを全3回で取り上げる。

 ヘアドネーションは世界中で行われており、日本では2009年に「NPO法人Japan Hair Donation& Charity」(通称JHDAC(ジャーダック)/大阪府)が始めた。全国から頭髪とお金の寄付を募り、人毛100%の子ども用ウィッグをオーダーメイドで製作し、必要とする子どもに無料で提供している。

 20人から30人分の毛束でひとつのウィッグができる。寄付できる髪の毛の条件は「31センチ以上」であることなど。白髪があったり、パーマやカラーリングをしていても問題ない。

 同法人の事務局長で、美容師でもある渡辺貴一さん(45)は「(これまでの理美容業界にとって)切った髪の毛は、捨てるしかない『産業廃棄物』だった。それがこの活動が始まってからは『素材』となった。髪を失った人にとっては、さらに違う意味合いがある」と話す。

 病気やケガなどにより髪が抜けたことで「鏡も見たくない」と悩む子どもは少なくない。ウィッグを渡し、美容室で似合う髪型にカットした際に見せる「嬉しそうで自然な笑顔」は、活動の原動力だ。同法人では発足以降、115人の子どもにウィッグを提供してきた。

課題は資金と人員

 柴咲コウさんが取り組みを紹介して以来、毎月3、4000人分の髪が届くようになった。目下の課題は、資金と人員の不足だ。

 一般的に数十万円かかると言われているウィッグの製作費を、同法人は約10万円にまで抑えた。しかし全国で提供を待つ子どもは98人(10月現在)。全員に渡すには、多額の資金が必要だ。採寸のための全国出張や出荷、入荷などの作業も、数人のスタッフが本業の合間を縫って行っている。

 「課題があるが、まずは、多くの人にこの取り組みを知ってもらうことが大事だと思う」と渡辺さん。ヘアドネーションの詳細等は【URL】http://www.jhdac.org/で。

(続く)

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