金沢区大道で造園業を営む米山拓未さんは5月末から6月にかけてフランスを訪れ、現地の庭師に日本庭園造りを伝授した。講座を企画したのはフランスの庭師・オリヴィエさん。SNSを通じて米山さんと知り合い、今年1月頃から準備を開始。メールのやりとりを重ね、実現に至った。「日本の伝統的なものは人気がある。参加者は皆、一生懸命で熱意にあふれていた」と米山さん。カリキュラムは5日間で、午前中は座学、午後は実際に日本庭園を造る実技を行った。
庭園造りの舞台となったのはパリ郊外にある16世紀の古城。数千坪もある敷地の一角で、四つ目垣やつくばい、飛び石を配した日本庭園造りが開始した。
地元素材にこだわり
日本でも地元の木や石など自然の素材を利用する庭造りにこだわる米山さん。今回も出来うる限り、「現地の素材」を求めた。
現地に行く前に、竹や石など使用したい素材のサイズや数を細かく指定し、事前に用意していくように依頼。だが、ことは期待通りには進まなかった。「結局、用意していなくて。竹は当日、山に切りに行きました」と苦笑いする。「(時間的に)難しかったが、どうにかして形にしてあげたかった」。この季節のフランスは日が長いため、毎日、暗くなる前の午後9時くらいまで急ピッチで作業が続いた。「すべてが大変だった。普段から自然のものを使った庭造りをしているからこそ、対応できた」と振り返る。
「自分は種をまいただけ」と米山さん。これからの自主練習でどこまで技術を伸ばしていけるかが問われるという。「伝えていくのは大事なこと。これで終わりではなく、次につなげていきたい」と話した。
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