金沢区釜利谷西在住の佐々木幸子さん(75)が古布などを材料に手作りした雛人形やつるし雛の展示会を自宅(釜利谷西1の36の18)で開いている。孫の初節句に贈った作品など、20年間で制作した思い出の作品100点以上を華やかに飾った。展示は3月末まで。
展示会は人形作りを始めて20年、75歳を迎えた節目に「もう何年できるか分からない。一生の記念にしたい」と思い立った。夫の母からもらった着物の帯で作った五人囃子や、孫の初節句に贈ったつるし雛など、100点以上を展示。人々の思い出と魂が宿るような布の数々が形を変え、新たな輝きを放っている。
「日本の美」に感激
母が裁縫する姿を見て手芸が好きになったという佐々木さん。「OL時代は結婚する先輩にレースの手袋をプレゼントしていた」という。
結婚後に現在暮らす釜利谷西へ。41歳の時、夫が腎臓の病で43歳の若さで急逝した。当時、長男は中学2年、長女は小学4年。飲食店を経営しながら女手一つで子どもを育てた。
子どもが大学卒業後、大好きだった手芸を本格的に再開。日本の三大つるし飾りの一つとされる静岡県の伊豆稲取のつるし雛を見て「なんて華やかで美しいんだろうと感激した」という。それまで西洋人形を作る教室に通っていたが、専門書などを参考に古布などを材料にした「和の人形」作りの勉強をスタート。嫁に行く時に母が持たせてくれたという着物を使い、55歳で初めて和の人形を作った。
その後は雛人形やつるし雛をはじめ、正月人形、五月人形など、季節に合った人形を制作。これまで作った数千個にも上る作品は自宅で大切に保管してきた。
佐々木さんは「お雛様だけで100体くらいあり驚いている。ぜひ皆さんに見ていただけたら」という。
公開は午前10時〜午後4時。鑑賞希望者は佐々木さん【電話】090・4377・7669。
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