神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

農業×福祉で課題解決 人手不足 障害者が働き手に

社会

公開:2018年6月14日

  • LINE
  • hatena
この日は除草や摘果メロンの収穫など。メンバー揃いのポロシャツで作業
この日は除草や摘果メロンの収穫など。メンバー揃いのポロシャツで作業

 農家の人手不足と障害者の仕事創出―。農業と福祉「農福連携」の動きが広がっている。シンオー株式会社(金沢区鳥浜町)の就労支援団体「アイルビー」の障害者が、5月末から横須賀市長井の「ブロ雅農園&鈴木浩之農園」を訪れ、農作業を手伝っている。同団体は他の農園でも作業開始。担当者は「障害者への理解や働く環境づくりのきっかけになれば」と話している。

 担い手の高齢化や人手不足に悩む農家と、障害者らの働く場の確保を求める福祉分野が手を取り合う「農福連携」は近年、厚生労働省・農林水産省、自治体による支援の動きも活発化。全国的な協議会団体も発足している。

 建築資材の加工や流通加工(タグ付けやラベル貼りなど)を請け負うシンオーでは、メンバーと呼ばれる障害者約40人が勤務。一般社団法人アイルビーを立ち上げ、施設外での就労を支援する活動も展開している。農業の分野では、今年3月から浦賀の「ファーマシーガーデン」で農作業の手伝いを開始。これに続いて5月から「ブロ雅農園&鈴木浩之農園」での活動を始めた。

 「三浦の農園が受け入れていると聞き、良い取り組みだと感じていた」と話すのは、同農園の鈴木雅智さん。作業に携わっているのは両親と自身夫婦のみで農薬を減らした栽培方式のため、除草に時間がかかっているのが悩みだという。

生産者の現場学ぶ

 2回目の作業となった6月4日は、畑の除草や摘果メロンやニンニクの収穫などを7人のメンバーが約3時間かけて行った。初夏の日差しを浴びながらの農作業に、「疲れたけれど楽しい」「(除草で)きれいになって嬉しい」などの感想が上がった。マンパワーが必要な現場ゆえに、「とても助かっている。メンバーさんができる作業を工夫・調整しながら進めていければ」と鈴木さん。スタッフとして参加する同法人理事長の宮城里美さんは「普段は室内の作業が多く、外で体を動かせるのは良い機会。生産者の現場を学ぶこともできる」と話す。

 現状では週1〜2回程度の活動。同法人は横須賀市内近隣の農園でも作業を始めた。宮城さんは「障害者が働く環境づくりやそのことへの理解が進めば」と今後の動きに期待を示した。

金沢区・磯子区版のトップニュース最新6

「食」のシェア空間が完成

磯子区洋光台

「食」のシェア空間が完成

飲食店開業など支援

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

ランドセルを海外へ寄付

金沢区PTA連絡協議会

ランドセルを海外へ寄付

15の小中学校から352個

4月11日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月11日

4月から雇用率引上げ

障害者就労

4月から雇用率引上げ

市も企業啓発に注力

4月4日

磯子の小学生と交流

プロバスケ横浜BC

磯子の小学生と交流

初のホームタウン企画

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook