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横浜市 方針定め無電柱化推進へ 緊急輸送路を重視

社会

掲載号:2018年10月25日号

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無電柱化済みの交差点(磯子区・根岸駅前)
無電柱化済みの交差点(磯子区・根岸駅前)

 横浜市は電線等を地中化する「無電柱化」推進に向け、基本方針を定めた計画素案を作成した。今後10年間をめどに、災害時に重要な緊急輸送路3路線の完成などをめざす考え。11月9日まで計画への市民意見募集も行っている。

 無電柱化は、都市の防災力向上や良好な景観形成、安全で快適な歩行空間の確保などを目的に、全国で進められている。国は2016年に無電柱化推進に関する法律を施行。これに基づき横浜市では、政令市初となる計画策定に向け動いている。

 市は3つの基本方針を掲げており、防災面においては具体的な完成目標を設定した。災害時に避難や救助、物資運搬のため緊急車両が通行する第一次緊急輸送路(187Km)の無電柱化率は約33%に留まることから、計画では27年度までに、整備中の環状2号線・山下本牧磯子線・鶴見溝ノ口線を完成させ、環状ネットワークを実現させる方針だ。このほか、未着手の第一次緊急輸送路など131Kmのうち、65Kmも新たに着手する。

 景観形成・観光振興面は関内地区や横浜駅周辺の整備を同じく10年間で推進。通学路や商店街などにおける歩行空間確保は具体的な目標設定はしていないが、新たな工事手法の実用化と合わせ、水道管等の地下埋設物の状況把握などを進める。

 市道路局は、9月の台風21号による被害例を挙げ「電柱倒壊で電力供給が途絶えると人命に関わる場合も。緊急輸送路の整備は重要」と説明する。

 一方、コスト面や工事の長期化などを背景とした整備の遅れは全国的な問題。市は「様々な課題はあるが、まず今回の計画で市の考え方を示したい」とし、それを踏まえた市民からの意見を11月9日まで募集している。

 無電柱化の支援事業や研究開発を行っている「NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク」(大阪府)の井上利一事務局長は、「先進自治体の取り組みやノウハウが、行政間で共有されていない状況を改善する必要がある」と指摘。また、「これからは市民の意識改革も大事。行政は無電柱化の必要性についてより説明を」と理解促進へ注力するよう話した。

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