金沢区福浦にある日産自動車TCSX国内サービス部の内尾咲斗さん(20)が、第56回技能五輪全国大会の自動車工の部で2年連続で金メダルに輝いた。全国から集まった原則23歳までの技能者が自身の技術を競う同大会。昨年11月2日から5日まで沖縄県で開催され、金属や機械、サービス、ファッションなど42職種の競技が行われた。
「力、出し切れた」
開催前は、前年優勝のプレッシャーや1つ下で成長著しい後輩の存在に、不安が膨らんだことも。「1年前は勝てたけど、今年は分からない」。勝利への確信は持てなかったが、やれるだけのことはやろうと大会に臨んだ。
「失敗はあったけど、準備したことは全部出せた」。名前を呼ばれた時は、嬉しさより、ほっとしたという。父親に電話で優勝したことを伝えると「誇らしい」と声をかけられた。「普段、そういうことを言わないので、それが一番嬉しかった」
先輩の姿追い
中学生の頃から自動車好きだったという内尾さん。進学した自動車科のある高校で、技能五輪で2連覇した卒業生の講演を聞いた。「かっこいいなあ」。自分も先輩みたいになりたい――。そんな思いから自然と、同じ道へ。2連覇を果たした今、内尾さんも母校で講演するという。
同大会の優勝で、2年に一度開催される国際大会の出場が決まった。決戦の地はロシアのカザン。国内の倍となる8つの課題に4日間かけて取り組む。メーカーや車種などによって動きが違うため、幅広い知識が必要とされる。「期間は短いし、覚えなきゃいけないこともたくさんある」。だが、どうせやるからには金メダルを――。静かな闘志を燃やす。
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