平成最後の年頭にあたり、本紙は金沢区の國原章弘区長にインタビューを行った。昨年の取り組みなどを振り返ると共に、平成の30年間を「住に加え職・学・遊のバランスがよくなった時期」と総括した。
――まずは昨年の振り返りをお聞かせください。
「金沢区は昨年5月15日に区制70周年を迎えました。金沢公会堂の完成もあり、3月までを周年イヤーと位置付け、さまざまな事業が行われています。地域活動団体、企業、大学などによる70周年記念事業が100にも及び、改めて皆さまの力を感じました。まさに”70周年を区民協働で彩る”ですね。個人的には、金沢まつり花火大会の500発増発や10月のいきいきフェスタの成功も嬉しかったです。
また、昨年は西日本豪雨など全国的に災害の多い年でした。金沢区でも、台風は多かったですが、人的被害がなかったのは幸いでした」
――金沢区を平成30年間というスパンで見るといかがでしょう。
「平成元年7月にシーサイドラインが開業し、今年3月に京急金沢八景駅と接続される。平成とともに歩んできたシーサイドラインが最終形にきたのは、個人的にも感慨深いです。また、金沢動物園のグランドオープン(平成元年)や横浜・八景島シーパラダイスの開業(平成5年)など、エンターテインメント施設の充実が進みました。
もう一つ大きいのが、就労環境の発展です。昭和60年と平成27年の国勢調査を比べると、区内の昼夜間人口は89・5%から94・5%に。また、区内に住んで区内に通勤している比率は、33・4%から37・5%に上昇し、中区に次いで市内2位となりました。この背景には海側の産業団地の熟成があります。さらに平成27年の調査では、区内に住んで区内に通勤・通学している人の比率は42・7%で市内1位となりました。
「住」はもともと充実していた区ですが、この30年で「職」「学」「遊」のバランスがすごくよくなり、それが数字としても表れています。
かつて金沢区は年間5000人というペースで人口が増えていました。現在は年間1000人減なので、以前と比べれば変化は緩やか。高齢化も進んでいますが、人口20万人は地方の県庁所在地の規模。先ほど話したバランスを保ちつつ、住み続けたいまちにしていく取り組みを推進します」
――次世代に向けての思いをお聞かせください。
「5月に新元号になりますが、金沢区も同月に71周年目となり、次の80年に向けたスタートになる。そんな意味も込めて今年の漢字に選んだのは『萌芽』です。新たな展開に向け、それぞれの魅力を増やす――。そんな年にしたいですね」
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