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遺体の身元確認に貢献 県警職員が刑事局長賞

社会

公開:2019年2月14日

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表彰状を手にする黒崎さん(左)、丹保さん
表彰状を手にする黒崎さん(左)、丹保さん

 身元不明遺体の確認に貢献したとして、神奈川県警捜査第一課検視室の黒崎元(げん)警部補(45)と丹保(たんぽ)正弥(まさみ)巡査部長(39)の2人が先ごろ警察庁刑事局長賞を受賞した。2人が扱ってきたのは損傷が激しい遺体ばかり。「なるべく早く遺体をご遺族に返してあげたい」―その思いで職務に取り組んでいる。

 県警が1年間に扱う遺体は約1万2千体。そのうち、焼死体や腐敗が進み、身元の確認ができない遺体は5、600体程度あるという。発見された場所で概ねの身元は想定できるが、外見では年齢や性別も分からない状態のため、鑑定作業を行い、身元を確認する必要があるという。

 そういった遺体に対し、2人が取り組んでいるのがポータブルレントゲンを用いて歯の治療痕を撮影し、生前の記録と照合する歯牙鑑定だ。照合作業は主治医や県内に121人いる警察協力歯科医が行うが、レントゲンの撮影は検視室の役割。撮影の腕で鑑定の精度も変わる重要な仕事として、2人はノウハウを蓄積、県警内で共有してきた。

 身元確認の方法としてはDNA鑑定もあるが、判定に数カ月かかることもあるほか、費用も高額。歯牙鑑定は低費用の上、早ければ数日で確認できる。遺族のことを思い、「なるべく早く遺体を返してあげたい」と、県警は歯科医師会や神奈川歯科大学と連携しながら、歯牙鑑定に取り組み、現在では年間100体以上の身元を確認するまでに。今回の表彰は全国でもトップクラスの実績を作った2人を称えるものだ。

 身元不明の遺体があれば県下どこにでも行く。地道で裏方とも目される仕事だが、「長年やってきたことが評価をされてうれしい」と2人は受賞を喜ぶ。今後は全国の警察に経験を伝えていくことも役割の一つ。さらなる活躍が期待されている。

ノウハウが必要なポータブルレントゲンの撮影
ノウハウが必要なポータブルレントゲンの撮影

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