祭りで山車や神輿を先導する「木遣り」に魅入られた小中学生が金沢区にいる。寺前木遣り保存会の藤原実優さん(中2)、西田美月さん(小5)、吉岡澪菜(小5)の3人だ。区内には木遣りをする団体が8つあるが、小中学生が所属するのは寺前のみ。毎週金曜日夜8時から、町内会館で大人に交じり練習に励む。
◇
吉岡さんが木遣りに興味を持ったのは、2年前の夏祭り。神輿を先導する法被姿の木遣り師に耳目を奪われた。「かっこいい。私もやってみたい」と伝手を頼って、自ら同保存会の矢内融会長(73)に相談。友人の西田さんと藤原さんも加わり、3人で練習に参加することになった。
木遣りは楽譜がないため、覚えるには耳で聞くことが唯一の習得方法となる。矢内会長は「耳が良いから、覚えがとてもいい。若いうちから始めた方がいいね」と目を細める。
昨年7月には例大祭で初めて木遣りを披露した。炎天下の中、休憩をはさみつつ町内を歌いながら約5時間練り歩いた。「体力的にどうかと思っていたが、『本当に面白かった』という感想を聞けてよかった」と矢内会長は振り返る。3人が感想を書いた作文には、「外は広くて遠くまで音が届かなかった。もっと練習して届くようにしたい」「みんなに『すごいね』と言われて楽しかった」などと書かれていたという。
「ずっと続けていきたい」と声を揃える3人。7月13日と14日の例大祭を控え、日々の練習に熱がこもる。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>