あおぞら谷津保育園(金沢区谷津町)など計4園を運営する社会福祉法人あおぞらは、8月に広島や長崎で行われる原水爆禁止世界大会に毎年、保育士を派遣している。同大会では数日にわたり総会や交流会、分科会などが行われ、核兵器のない世界を目指す。派遣は15年以上続けており、保育士はそこで聞いた話や体験を、園児や保護者に伝え、平和について考える機会を提供している。
平和あっての「あおぞら」
今年は同園の荒武美保さん(41)ら3人が8月7日から9日まで長崎へ行った。出発前の1日、4・5歳児を前に平和や戦争について話す時間を設けた。3年前に同大会に出席した三堀華さん(42)が「平和ってどんなこと?」と問いかけると園児からは「やさしくすること」「戦争がないこと」などの意見が。続いて広島に原爆が落ちた8月6日のことを描いた絵本なども読み聞かせた。
最後に、児童が折った千羽づると平和への願いが書かれたタペストリーが荒武さんに託された。荒武さんが「みんなの思いを伝え、帰ってきたら見て聞いてきたことを話します」というと、園児は声をそろえて「お願いします」と返した。
三堀さんは「初めて原爆ドームを間近で見た衝撃は忘れられない。語り部さんから実際に当時の話を聞くことで、絶対に語り伝えていかなければいけないと強く思った」と大会を振り返る。「(子どもにとって)怖い話かもしれないが、実際にあった事実は事実として伝えていかなければ」という使命感を持つ同園。「平和があってこそ、豊かな保育ができる」と話した。
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