株式会社ローソンは8月23日からローソン氷取沢町店(磯子区)でスマート店舗(深夜省人化)の実験を開始している。深夜時間帯に店内に従業員を配置せず、利用者自身が決済をする。
近年、コンビニエンスストアをはじめとする小売業界において、人手不足は極めて重要な問題となっている。ローソンでも特に深夜時間帯の人手不足が課題に。本部には、複数の加盟店から時短営業についての検討や相談が寄せられているという。中には本部との協議の結果、すでに夜間営業を休止している店舗も。
こうした社会背景を受け、ローソンは実証実験に着手。実施店舗に氷取沢町店が選ばれた理由として同社本部は「長年地域密着して営業、周辺住民の理解が得られる」「商品物流」「店舗設備」「オーナーの同意」「本部拠点からの距離」などの点から総合的に判断したと話す。
スマホで入店管理
無人営業実験が行われるのは午前0時から午前5時。期間中、店内は無人となるがバックヤードには1人が勤務している。実験内で店員を配置しない営業も予定する。実験中は防犯上の理由から、店舗入り口の端末で入店を管理。ローソンアプリのQRコードをかざし、入店する。スマートフォンを持っていない場合でも事前に店舗で「お得意様入店カード」を入手するか入店管理端末で「顔撮影」をすることで入店ができる。
支払いは現金・キャッシュレス決済のどちらにも対応している完全セルフレジで行う。店内では従来通りの商品が販売されている。ただし、たばこ、酒類やカウンターファストフーズ、切手類、収納代行やチケット発券など、店員対応が必要な商品やサービスは取り扱っていない。
開始から約3週間。飯森謙治店長は「夜勤帯の採用が厳しく、この実験で深夜の省人化が進めば嬉しい。しっかりと検証していきたい」と話す。
スマート店舗の課題点は「安全・防犯面の不安」や「全世代が使えるか」、「システム不具合時の対応」などが考えられる。また、通常は約30人だった深夜帯の来客数がどう変動するかなど、売り上げへの影響も懸念される。同社本部は「問題点を検証してその結果を踏まえ、今後の展開を検討したい」と話す。この実験は、来年2月末までの実施を予定している。
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