磯子区で「植物を学ぶさ・ん・ぽ」等の講座を持つ 佐藤 清江さん 磯子区磯子在住 75歳
脈々と続く植物愛
○…磯子区内や市内各地で植物を見ながら歩く「植物さ・ん・ぽ」の講座を持つ。その植物の詳しさで受講生からの信頼も厚い。50年前に久良岐公園の樹木札設置に関わったことも。歩きながら名前の知らない植物の写真を撮り、図鑑で調べることで知識を増やした。「一カ月かけて名前を調べたことも」と根気と思いの強さを見せる。
○…「花の名前を呼びながら庭で手入れをする母を見て育った」と懐かしむ。中学2年生の時ふと歩きながら植物の葉の形が一つずつ違うことに気づき、本格的にはまった。「近所の庭や公園の木の葉を頂戴して手帳に挟んでいた」。その数は50種類以上。「人間と同じようにそれぞれ違う顔を持つと思うと面白い」。何世代も前から地域で自生する植物が好き。「会いに行かなければ会えないところも魅力」と話す。「気になったら夜でも雨が降ってても我慢できずに会いに行く」と笑う。
○…44年間教師を務めた。専門は国語。大学で中高の教職免許を取得、仕事をしながら小学校と幼児教育の免許も取得した。「知らないことを知るのが好きでついのめりこみ、他にも色々資格を取った」。定年後は区内で読み聞かせや押し花などの講師ボランティアも。教師や講師を務めたが「先生と呼ばれるのは嫌い」ときっぱり。「教えているのではなく皆さんと面白い知識を共有している感覚」
○…植物以外の講師は今年3月に全て引退した。「植物だけは好きすぎてやめられない」と苦笑。最近は小学生の孫たちも植物に興味を持つように。「特にすすめたわけでもないけど自然と好きになったみたい。私もそうだったし、遺伝なのかも」と目を細める。植物への愛情は世代を超えて脈々と受け継がれる。
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