磯子土木事務所は8月20日、浸水対策の一環として磯子区杉田にあるプララ杉田前に「土のうステーション」を設置した。8月末までに岡村にも設置し、屏風ヶ浦や洋光台にも準備が整い次第整備する方針。大雨に備え、区民が土のうを事前に準備できるようにすることで、浸水被害を最小限にしたい考えだ。
近年の異常気象により想定を超えた、いわゆるゲリラ豪雨や台風による被害が多く発生している。昨年は大型台風15・19号が横浜市を直撃し、金沢区や磯子区にも甚大な被害をもたらした。
1500袋配る
一袋10〜15kgの砂が入った「土のう」は、住宅の前などに積み重ねることで家屋への浸水被害を軽減させる。磯子区役所では大雨が予想される際には希望者に土木事務所で土のうを配っている。昨年の台風時は、約1500袋を配布。土木事務所担当者は「近年でこれほど要望があったことは記憶にない」と話すように、土のうの必要性を実感していた。
このような状況から、区民が土木事務所まで取りに行かず準備できるように、今年からステーションの設置を計画。昨年の台風時に浸水被害があった杉田地区(2カ所)と岡村地区は8月末までに、ハザードマップで被害が想定される屏風ヶ浦、洋光台は準備が整い次第置く予定だ。
防災への意識を
20日には、プララ杉田前で設置作業が行われた。柵の中に約70袋の土のうを用意。区民が自由に持ち運べるよう、鍵などはかかっていない。杉田地区連合町内会の須田幸雄会長は「近年の豪雨や台風は予想を超えている。台風シーズン前に準備して頂きありがたい。日ごろから防災への意識を持つことが重要で、いざという時にはすぐに使用できるよう準備することが大事」と話した。
磯子土木事務所の石島隆吏副所長は「地震とは異なり、大雨や台風は発生や規模を事前に把握することができる。発災前から情報収集を行い、土のうなどを使い、浸水対策を行ってもらいたい」と呼びかけている。
また、同土木事務所では昨年から浸水への備えとして地域に出向いて「防災土のう講座」も行っており、「希望団体は問い合わせ頂ければ」としている。
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