横浜市は、65歳以上の市民を対象に、認知症の早期発見・対応を進めることを目的とした無料の「もの忘れ検診」(認知症の簡易検査)を8月末から開始した。
もの忘れ検診は、名古屋・さいたま市などで実施しているが、県内では初の取組みとして昨年度から始まった。認知症診断を受けたことのない65歳以上の市民が対象で、市内83カ所の医療機関に予約の上、3月31日まで受診可能。受診は無料で、医療機関では認知機能などを確認する問診を行い認知症の疑いを確認する(認知症の疑いがあった場合の専門医療機関紹介料は有料)。
認知症5人に1人に
団塊の世代が後期高齢者となり、医療費など社会保障費の急増が懸念される2025年問題。市内の65歳以上の高齢者人口は2015年に約87万1千人。25年には96万6千人と10年間で約9万5千人の増加が見込まれている。国の有病率調査を基にした市内の高齢者人口に対する認知症有病者数は15年の約14万人に対して25年には20万人。5人に1人が認知症になると見込まれている。
市ではこれまで、認知症患者やその家族に早期に関わる「認知症初期集中支援チーム」「認知症疾患医療センター」の設置などを進めている。昨年度は1月中旬から3月末までと期間は短かったものの、1090人が受診し282人が専門医療機関へ紹介された。
金沢区・磯子区の医療機関は以下。
▽金沢区/石丸医院(富岡西【電話】045・772・3267)、樹診療所かまりや(釜利谷西【電話】045・353・5015)、上岡医院(富岡西【電話】045・775・3737)、
▽磯子区/いなほクリニック(洋光台【電話】045・489・4480)、平本医院(久木町【電話】045・761・1175)、森が丘医院(森が丘【電話】045・846・1778)
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