「大学生の皆様には食事の無料提供をしています」――京急線金沢文庫駅東口のすずらん通りに掲げられた看板横の階段をあがった2階に「さわやかスナックとんぼ」がある。今年6月からずっと、学生に夕食の無料提供を行っている。知り合いの学生から「コロナ禍でアルバイトのシフトが切られて、生活が大変」と聞いたマネジャーの北上征四郎さんは、「学生さんに向け何かできないか」と思い始めたという。
金沢区には横浜市立大学と関東学院大学のキャンパスがあり、市外から引っ越してきて一人暮らしをする学生が少なくない。同スナックでは、毎日午後5時から7時まで、ドリンク付きでカレーやおでん、牛丼などを振舞っている。開始から8月まででのべ70人以上の学生が訪れた。
取材した日は、関東学大と横市大の学生計7人が来店し、食卓を囲んだ。地方出身者が多く、初対面でも地元の話に花が咲く。「表の看板を見て、来た。ここに来れば、家庭の味が食べられるのが魅力。ありがたいです」と話すのは、関東学大生。多い時には週3で通ったことも。初めてという横市大生も「また来たい」と話した。
取り組みを知った柴町や釜利谷の農家からは、定期的に野菜などの提供があるほか、常連客からの差し入れもあり、支援の輪が広がっている。北上さんは「(緊急事態宣言の)12日までと思っていたが、宣言が伸びるようなら今後も続けたい」と話した。
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