磯子区の杉田小学校が今年度、創立150周年を迎えた。1873(明治6)年に前身となる「森田学舎」が願行寺境内に創立して以来、改称を重ねながら歴史をつなぎ多くの児童が学んできた。節目を記念し、昨年11月に記念式典を開催。歴史を振り返りつつ、皆で150周年を祝った。
1873年5月、「森田学舎」という名称で72人の児童から始まった同校。学舎名は森村の「森」と、杉田村の「田」という二つの村の文字を組み合わせたと伝わっている。
何度か改称を重ねて1929年に現在の場所に校舎が建てられ、同年に「杉田尋常高等小学校」と初めて杉田の名が校名に入った。47年には現校名となり、55年には大部分を焼失する火災もあった。現在児童たちが学んでいる校舎は2004年に建てられ、今年度は672人の児童が在籍している。
地域と学校で学ぶ
同校の周辺には複数の商店街が立地し、日頃から学校と地域が連携して様々な活動を行ってきた。総合的な学習「杉田の時間」で児童が地域へ飛び出して学習したり、磯子区民文化センター杉田劇場で授業の取り組みを発表するなど、地域も児童たちの学びの場となっている。
「夢を持って」
式典は昨年11月11日、児童主体の企画と、創立150周年記念式典実行委員会が主催した地域関係者向けの企画に分けて開催された。学校運営協議会のメンバーが同実行委員会の委員を兼ね、杉田劇場の中村牧館長が実行委員長を務めた。
午前中に開かれた児童主体の式典は、全校児童や教職員らが参加した。昨年度から取り組んできた花壇の整備や横断幕の作成といった記念活動を振り返り、各学年が作ったお祝い動画を上映。1・2年、3・4年、5・6年に分かれて合唱も披露され、皆で式典を盛り上げた。
藤崎健児校長は、横浜F・マリノスに所属するプロサッカー選手・井上健太選手のビデオメッセージを紹介。井上選手は少年時代に同校も練習場所の一つだった大崎SCに所属していた。藤崎校長はプロサッカー選手になるという自身の夢を叶えた井上選手を例に「こんなことをやってみたい、こんなものを作りたいなど、みんなにも夢を持ってもらいたい」と児童に呼び掛けた。
学校や地域関係者ら約100人が集まった午後の式典は、児童による金管バンド「杉田小学校MDS」や浜中学校吹奏楽部の演奏で幕開け。記念動画や児童のメッセージが上映されたほか、横浜シティオペラによる祝賀コンサートも行われ、式典に華を添えた。
中村実行委員長は「杉田小の子どもたち、杉田のまちが大好き。これから先もずっと私たち地域が、元気な子どもたちの姿を見守っていけたら」と話した。
![]() 記念式典を彩った児童手作りのケーキ
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