神奈川県高等学校野球連盟(熊野宏之会長)は6月12日、横浜市中区で記者会見を開き、神奈川県独自の代替大会「令和2年度神奈川県高等学校野球大会」を8月に開催すると発表した。選手権大会中止で失われた「3年生の集大成の場」が代替大会で用意されたことに、区内の野球部からは喜びの声が聞かれた。
高校野球を巡っては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により「第102回全国高等学校野球選手権」(夏の甲子園)とその予選を兼ねた神奈川大会の中止が5月20日発表されていた。県高野連は、神奈川大会の中止を受け、生徒の安全確保を第一に、特に3年生部員がこれまでの活動成果を発揮する場を設けることを模索。慎重に協議を重ね、独自大会の開催を目指してきたという。
無観客を予定
代替大会は、8月1日から23日を予定している。参加校の夏休みと週休日を利用する。開閉会式は行わず、トーナメント方式で実施し、保護者や高校野球ファンを球場に入れない無観客としている。抽選は高野連理事が代理で行う。感染拡大のリスクを避けるため、チームの移動距離を極力少なくする。出場校数や会場などは今後決めるとし、23日を超えて試合は行わない方針。試合数や天候などの状況により決勝まで行えない可能性がある。
記者会見で熊野会長は「他県で次々と開催が発表され、神奈川県の球児は不安だったと思う。大きく空いた喪失感を全て埋められないかもしれないが、次へのステップや目標に前向きに進めるような大会にしてほしい」と話した。
「ありがたい」
神奈川県内の強豪校の一つ、金沢区の横浜創学館高校は、選手権大会中止が決まった当初は「チーム全体が沈んでいる状態」だったという。6月に入ってもいまだチームでの全体練習ができていない状況だが、独自大会の開催が決まり出場する予定だ。
森田誠一監督は「選手権大会や神奈川大会が中止となり涙した選手は多いと思う。3年生にとっては『集大成の場』になる。代替大会開催は本当にありがたい」と話した。
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