2月25日、根岸地区センターで公演を行う人形劇サークル「きゃろっと」の代表 古賀 房代さん 磯子在住 64歳
感謝の気持ちを力に
○…根岸地区センターをはじめ、区内外で年30以上の公演を行っている人形劇サークル「きゃろっと」。その代表を務める。「稽古や準備が不十分だと、本番でもそれなりのものしかできません。私たちが不安を抱えたままで上演すると、観ている子どもたちの反応にもはっきり出るんです。本当に満足できる公演は、年に1回あるかどうかですね」。少し早めの口調で、劇への想いを熱く語る。
○…人形劇との出会いは、30年ほど前。暮らしていた福岡で観たプロの人形劇だった。「そのステージがとても美しく、子どもたちも見入っていて。手1つでもこんなにも感動させられるんだと胸が震えました」。刺激を受け、福岡で人形劇グループを作って活動。28年前に汐見台へと引っ越した際も、自ら呼びかけて現在のサークルを立ち上げた。「28年間、同じ6人で活動しています。最近は”店じまい”の話も出ますが、子どもたちの『また来てね』を聞くと、次も頑張ろうって思っちゃうんですよね」と、頬を緩める。
○…実家は東京・中野。活発でお調子者、おしゃべり好きだった少女は、隣りに住んでいた歌舞伎演出家の伯父に影響を受けた。「伯父の家には、まだ若かった頃の松本清張さんや歌舞伎役者が出入りしていました。浮世絵など綺麗な本を見せてもらったり、演劇にも連れて行ってもらったり。小さい頃から舞台は、身近でした」と振り返る。
○…娘2人は結婚し、今は夫と2人暮らし。人形劇サークルの28年をはじめ、編み物教室23年、ホームヘルパー活動24年と、1度始めると、とにかく長い。「自分で続けたいと思っても、いろいろな理由で辞めざるを得ないことも多い。ここまでやってこられたのは、家族や周りの人たちの理解と協力があってこそ。続けていられるということは、嬉しいし、ありがたいことです」。感謝の気持ちを人形に込め、子どもたちに夢と希望を届けていく。
|
|
|
|
|
|