JR根岸線磯子駅北側の電車留軌道敷地内で9月1日、列車事故対策の総合訓練が行われた。
当日は、乗客役を含むJR東日本の職員200人のほか、磯子警察署、消防署、消防団、区役所、横浜救急医療チーム(YMAT)の職員など、約250人が参加。消防署によると、区内で本物の列車車両や実際の線路内を使って訓練が実施されるのは、今回が初のケースだという。
訓練は、磯子駅に下り列車が進入している途中で、三浦半島沖断層帯を震源とする震度7の地震が発生。駅舎が倒壊し、10人の負傷者と約40人が列車の中に閉じ込められたという想定でスタートした。
はじめに、列車不通の状況を受け、救助活動の支援を行うJRの職員たちが、横浜駅周辺から船で磯子駅付近にある横浜ヨット協会の桟橋へと移動。そこから徒歩で事故現場に到着すると、車両に簡易梯子を架け、乗客を次々に車外へと誘導し、避難所となっている公会堂へと案内した。その後、警察や消防の車両も駆けつけ、車内の負傷者や列車の下敷きになった乗客の救助活動を開始。実際の車両を使った実戦的な訓練に、参加者たちは真剣な表情で活動に当たっていた。
災害時協定締結も
区によると、3月11日の東日本大震災発生の際、駅職員が帰宅困難者に案内した一時避難施設が、区の指定避難場所になっていなかったなど、区と駅との連携不足が課題として上がっているという。
この反省を受け、区とJR東日本では、今回のような合同訓練のほか、災害時の協定づくりを進めている。
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