2月2日から都内のギャラリーで、自作絵画の個展を開く 塚田 麻美さん 岡村在住 27歳
多くの思い、絵に託して
○…障害を抱えながらも多くの油絵や日本画などを描き続け、国内だけでなく海外でも数々のコンテストで入賞。その才能を見い出され、3回目となる作品展を都内で開く。「個展を開けることはとても嬉しい。人に自分の作品を見てもらえることもあるが、それ以上にいろいろな人に巡りあえるから」と笑顔で語る。訪れる様々な人との交流を通じて、自分とは違う見方や考え方に触れることができ、次なる作品づくりへの刺激になるという。
○…小学校入学のころは鉛筆を持つこともままならなかったが、「絵を描きたい気持ちはずっとあった」と振り返る。描くことと本格的に向き合うのは、4年生のころ。横浜美術館の子供のアトリエに参加したのがきっかけだった。その後、アトリエで行われる美術系講座のほとんどに参加。参加対象は小学生までだったが、6年生の時には美術館の担当者に「私はここに来られなくなったら絵が描けなくなる」と一人で直談判。研究生として中学生までの受講を許された。
○…出産時の産院の医療ミスから仮死状態で産まれ、大学病院に運び込まれた。幸い一命は取り留めたものの障害が残り、医師からは一生寝たきりになると言われたという。しかし、懸命なリハビリなどを通じて、会話や歩行もできるように。家族や学校、周囲の人々の支えもあり、岡村小、岡村中と地元の学校に通った。「姉は『一人で通えるようになるまで一緒に通学する』と言ってくれました。小中学校では同級生も上級生もみんな声をかけてくれて、いつも見守ってくれてました」と振り返る。その後、高校、美術専門学校へと進み、絵の腕を磨いた。
○…現在は、自宅内のアトリエで作品づくりに向き合う日々。同じ岡村出身のゆずが大好きで、コンサートにも足を運ぶ。今回の個展のテーマは「ゆっくり、のんびりの私が被災された方に出来ること」。未来への祈りを絵に託す。
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