磯子8丁目の高野山真言宗禅馬山真照寺(水谷栄寛住職)が、本尊である阿弥陀如来像など本堂にある仏像3体の夜間ネット生中継を行っている。寺院によると、このような取り組みは県内でも極めて珍しいという。
インターネットで生中継されているのは、本尊である阿弥陀如来像のほか、弘法大師像と横浜市の指定文化財となっている毘沙門天立像の3体。寺院が施錠された後の午後6時から翌朝8時までの間、本堂内に設置された3台のカメラでそれぞれの仏像の様子を撮影し、寺院のホームページ上で生中継している。
中継用に寺院ではカメラのほか、照明も設置。仏像への影響がないように、ほとんど熱を出さないLEDライトを使用している。
寺院によると、不景気や高齢化による一人暮らしの増加、震災の発生などを受けて先々への不安を抱える人が増えており、参拝者も増えているという。水谷住職は「日中よりも夜に気持ちが不安になる人や自殺する人が多くなると聞く。そのような気持ちになった人がリアルタイムの仏像映像を見ることで、少しでも心を落ち着かせることができれば」と話す。
教会を参考に
住職が今回の生中継を思い立ったきっかけは、宗教学者との会話がきっかけだった。「寺院は仏像の保護や盗難防止などの関係で夕方には施錠するが、教会は24時間開放して、いつでも誰でも祈りを捧げることができるという話題になった」と住職。現実的に24時間開放が難しい中、寺院として少しでもできることはないかと考えた結果、今回のネットでの生中継というアイデアに至ったという。
寺院によると、写真をネット上に公開しているところはあるものの、「映像を生中継をしている寺院は、県内でも他に聞いたことがない」と話している。
真照寺ホームページは、http://www.shinsyouji.com/
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