杉田劇場の館長に就任し、地域文化の発展に尽力する 西澤 洋さん 港北区在住 49歳
施設への関心高めたい
○…地域の有名人だった前任者の後を受け、杉田劇場の館長に8月1日付けで就任した。杉田での勤務は、副館長を2年間務めて以来、4年ぶり。「当時お世話になった方たちとの再会は、素直に嬉しいですね。ただ、副館長と館長では立場が全く違うので、より気が引き締まる思いです」。めざすは区民協働。「地域の方々から、地元の施設はこうあってほしい、こうであれば幸せといった話がでるくらい、施設に対する関心や好奇心を持ってもらえるようにしたい」。やさしい語り口も、思いは熱い。
○…現在の仕事との関わりは、1989年の横浜博覧会まで遡る。会場内に横浜美術館が開館。管理する市美術振興財団の求人が目に留まり、民間企業から転じた。「当時、将来のことで考えていた時期でした。元々美術鑑賞が好きだったのもきっかけですね」と振り返る。その後、財団は市文化振興財団と合併、文化施設の運営も担当するように。旭区民文化センター館長のときには、開館20周年の記念誌作りや式典の企画運営などにも取り組んだ。
○…鶴見区生まれだが、就学前には現在の泉区へ。「当時はまだ猟銃を持って猟犬を連れた人がいたり、カブトムシが採り放題だったりと、とにかく毎日がワクワクでした」。小学生のときはサッカーに没頭も、中学では勉強中心の日々。進学した戸塚高校で、生活が一変した。「部活、勉強、喧嘩と関心はみんなバラバラ。普段はお互い自由で干渉し合わないけど、必要なときはぐっとまとまれる。居心地がよく、とても楽しかった」と目を細める。明治大学では交響楽団に入団。高校時代から独学で学んでいたチェロを担当した。
○…現在は妻、大学生の娘、高校生の息子との4人暮らし。普段は音楽を聴いたり本を読んだりして過ごす。「本では特に、宇宙など専門家でも解明しきれていないものが好きなんですよ」。尽きない好奇心で、新しい風を吹き込んでいく。
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