横浜市はこのほど、市道環状2号線道路の磯子区屏風ヶ浦高架橋下に、認可保育所が整備されると発表した。道路高架下の占有許可による認可保育所の設置は、市内では初となる。
今回、認可保育所が整備されるのは、森4丁目の屏風ヶ浦高架橋の下、京急鉄道の線路を挟んで屏風ヶ浦地域ケアプラザの裏側周辺。10月下旬には市道路局が道路占用を許可し、すでに建設工事が始まっている。来年3月までには、高架橋の下に軽量鉄骨造2階建ての園舎、すぐ手前の高架下ではない屋外部分に園庭を整備。定員60人程度で、4月開園を予定している。
保育所の運営は、市による公募に応じた2社から選定された社会福祉法人伸愛会(吉原誠理事長)が担当。同法人は港南区と旭区で4保育園を運営しており、今回が5園目となる。
待機児童解消に活用
道路用地の占有利用についてはこれまで、法律により厳しく制限されてた。しかし、2009年1月の国土交通省通知により、地域のまちづくりや賑わいの創出などを目的とした利用について緩和され、自治体だけでなく、民間や団体、個人でも利用することが可能となった。
これを受け市道路局は、管理する道路の高架下や道路予定区域などの有効活用を検討。すでに市内では、車やバイク用の駐車場やレンタル倉庫として、民間企業に貸し出されている場所もある。
今回の場所については公益性を優先する観点から、最初に区や部局に呼びかけが行われた。それを受け、磯子区とこども青少年局から「市が重点的に取り組んでいる待機児童解消のために利用したい」と応募があり、保育所が設置されることとなった。
道路局では、「公募当時、磯子区内にはおよそ60人の待機児童がいた。一方、区内には保育所整備に適し、利用可能な土地が少なかった」と、当時の状況を説明する。
局によると、今回のように広くまとまって利用できる場所は現時点ではほかに見つかっておらず、「市が管理する高架下で認可保育園が整備されるのは、ここだけになるかもしれない」と話した。
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